最終更新日:2020/07/19

エンジニアへの転職を検討されている方の中で、

  • 自社開発という言葉を知ったけど、意味がよく分からないから知りたい
  • 開発の職場で働くとキャリアがどうなるか知りたい

という方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

DAI
この記事では、自社開発のキャリアについて解説していきたいと思います。

自社開発ってなんぞや?

自社開発企業とは、自社にサービスを持った企業のことです。

自社開発のエンジニアは、自社サービスを開発することがメインの仕事となります。

主な自社開発の企業

イメージしやすいように、自社開発の企業を洗い出してみます。

自社開発のWeb系の企業一覧

  • SmartHR: 人事・労務系のアプリケーションを開発している

自社開発のネイティブアプリを持っている企業一覧

  • Tinder: スマホアプリ限定のマッチングアプリを開発している

自社開発のAI系の企業一覧

  • Aidemy: AI系プログラミング学習に特化したプログラミング学習サービスを開発している

自社開発・SES・SIerの比較

次に自社開発、SES、SIerの比較です。

  • 働く場所
  • 作成する成果物
  • プロジェクトの長さ

という観点で見ていきたいと思います。

SES SIer 自社開発
働く場所 客先常駐 自社 自社
作成する成果物 クライアント クライアント 自社
プロジェクトの長さ 短期 短期 長期

自社開発の場合

自社開発の場合は、自社のサービス、Webサイトなどの開発がメインになります。

基本的には、自社サービスの開発となるので、自社で働くことになります。派遣もありません。

また、作成する成果物は、自社サービスが一つの場合、ずっと同じサービスを作り続けることになります

そのため、一つのアプリケーションを長期間で創っていくことになります。

自社開発企業の年収は?

自社開発企業の年収は、役職によって大きく変わります。

未経験から入社したての場合は、300-4oo万円ほどになります。

自社開発の企業で働くメリット

自社開発で働く、一般的なメリットです。企業にはよりますが、一般的には以下のようなメリットがあります。

  1. 1つのサービスを作り続けることで得られる保守性の高いコードを書く機会が得られやすい点
  2. エンドユーザーが見えやすい点
  3. 労務管理が自社なので、違法残業などが起こりにくい
  4. アジャイル開発をしているため

①1つのサービスを作り続けることで得られる保守性の高いコードを書く機会が得られやすい点

自社開発の企業は、成果物を納品して終わりの企業とは違い、ずっと同じサービスを開発します。

そのため、拡張性、保守性の高いコードを書く必要を常に意識しなければなりません。

プログラマーとしては、このような環境は、非常に市場価値が上がる経験になります。

②エンドユーザー(実際に使っている人)が見えやすいため、仕事のモチベーションが上がる

自社開発のエンジニアは、納品して終わりではなく、実際にそのサービスを利用したユーザーからのフィードバックをもとに、開発を進めます。

そのため、自分が開発した機能が、しっかりと使われていることが分かるので非常にやりがいを感じやすいです。

③労務管理を自社でしっかりしやすいので、違法残業が起こりにくい

これは後述するSESとの比較にはなりますが、労務管理を行う企業が自社になるので、違法な残業がつけにくいです。

SESで、客先常駐の場合だと、どうしても客先で偽装請負が起こり、残業申請などがやりやすくなってしまうことがあります。

一方、自社開発企業だと、労務管理の責任が非常に明確なので、違法残業などが起こりにくい点がメリットとなります。

SESとは?契約やキャリアについてSIerや自社開発と比較してみた

    自社開発企業のデメリット

    自社開発のデメリットとしては、

    1. 今後エンジニアとして非常に高い成長を期待されるため、相当ポテンシャルがないと入社できない
    2. 複数のサービスに携わることができないため、一つのプロダクトがスキではないと続かない点
    3. 複数の技術を扱う機会が少ない点
    4. マーケティング、企画など様々な部門とのコミュニケーションが必要になるため、開発だけに集中しにくい点
    5. せっかく入社しても、レベルが高いのでついていけない可能性がある点

      などが挙げられます。

      ①今後エンジニアとして非常に高い成長を期待されるため、相当ポテンシャルがないと入社できない

      自社開発企業は、プロダクトをしっかり作れる力がないと、お金が発生しません。

      SES・派遣のように、請負契約で成果物の責任を負わず、人月単価の商売の場合は、仮にどんなに社員の力量がなくても、お金が発生します。

      一方で自社開発企業の場合、プロダクトを作るうえで足手まといになってしまうと、会社のとっては大きな損失になってしまいます。

      そのため、成長ポテンシャルをアピールできないと、自社開発の会社に入社することそれ自体が非常に難しくなります。

      ②一つのプロダクトがスキではないと続かない点

      自社開発のデメリットは、よくも悪くもずっと同じプロダクトを作らなければいけないという点です。

      技術的な興味が強く、プロダクトへの関心がないと、自社開発では長く続けることは難しいでしょう。

      特にエンジニアは、サービスへの愛が強いタイプと、もっぱら自分自身の技術習得をメインにしたい人に大きく分かれます。

      技術だけ追求しようとするには、あまり自社開発は向きません。狭く、深く技術力を上げていきたい方は自社開発が向いていると思います。

      ③複数の技術を扱う機会が少ない点

      こちらも②と同様ですが、一つのプロジェクトにかかわることがメインになるので、どうしても複数の技術を扱う機会が少なくなるのが自社開発のデメリットです。例えば入社した会社の技術が比較的レガシーで、それしか触れない場合もあるでしょう。

      一方で、技術派遣、SESなどの場合、派遣先によって技術も変わります。また、良心的な派遣、SES企業の場合、営業担当がエンジニアのニーズをヒアリングして、最適な現場に配置してくれることもあります。

      ですので、自社開発の場合は、現状の技術を狭く深めていくことになることは、入社前にしっかりと理解しておくことが重要でしょう。

      ④マーケティング、企画など様々な部門とのコミュニケーションが必要になるため、開発だけに集中しにくい点

      自社開発の場合、プロダクトを持っているので、マーケティング部門・営業部門などとの連携が非常に重要となります。

      たとえば、プロダクトの一部にマーケティング機能が含まれるような口コミ発生機能が必要となるとします。

      その場合、どうしてもマーケティング側のニーズを理解しつつ、エンジニアとしての実装コスト、品質についてのコミュニケーションが必要となります。

      ただ開発だけに集中したい場合、ITの理解がないマーケティング部門・営業部門とのコミュニケーションは非常に大変です。

      ですので、自社開発のエンジニアはなかなか開発それだけに集中することは難しいでしょう。

      ⑤せっかく入社しても、レベルが高いのでついていけない可能性がある点

      自社開発で求められるスキルは非常に高いです。なぜなら、採用したら最初は基本的にコストになるからです。

      SESや派遣の場合は、人月単価なので、基本的には派遣さえできれば売り上げが経ちます。

      でも、自社開発だと成長が非常に求められます。

      そのため、自社開発企業の会社では、エンジニアへ非常に高いレベルの成長が求められます。

      そのため、ついていけなくなる可能性も十分あることを理解しておきましょう。

      SESの場合

      SES、派遣は基本的には客先常駐で、クライアント先によって仕事内容が変わります。

      また、プロジェクトごとに仕事内容が変わります。一緒に仕事をする相手は、クライアント先になります。

      SESとは?契約やキャリアについてSIerや自社開発と比較してみた

      SESのメリット

      SESのメリットとしては、

      • 単スパンで複数の現場に移動できるので、様々な技術セットを、いろいろなシステムや人から学べる点
      • 比較的実務未経験でも入社しやすい点

      です。

      SESの場合、派遣すればすぐに売上が経ちます。

      ですので、スキルがそこまでなくても、売上が立つのがSIer、自社開発との大きな違いです。

      そのため、比較的未経験でも就職しやすいというメリットがあります。

      SESのデメリット

      SESのデメリットは、

      • 基本的には客先常駐で、かつ自社の人員がいないので、孤独になりやすい点
      • 心理的安全性を保ちながら教えてくれるような人が現場にいない可能性がある点
      • 案件によって、ガチャがある
      • 会社によっては開発経験が積めない可能性がある
      • 偽装請負が起こっている可能性がある点
      • 案件がないと、自宅待機になり、給与が削られる点

      などが挙げられます。

      SES企業の案件によっては、ほとんど最下流の、テストケースをただなぞるようなテスターだけの仕事しか任されないことがあります。

      そうなると、開発をしたくて転職する人にとっては苦痛の可能性があります。(これを案件ガチャなんていったりします。)

      特に、コロナの影響で、案件が減少した場合、派遣先が存在しなくなります。

      そうすると、お給料が減額されることもあるので、注意が必要です。

      SIerの場合

      SIerの場合は、受託開発がメインになります。プロジェクトごとに受託案件を行います。一緒に働くのは、自社のメンバーと働くことがメインとなります。

      また、案件もクライアントの案件が終わり次第別案件に移行するので、比較的単スパンで案件が変わります。

      SIerのメリット

      SIer企業で働くメリットとしては、

      • 自社での開発ノウハウが貯まっているので、技術を学習しやすい点
      • 受託開発がメインなので、技術を専門に学べる点

      があります。

      SIerのデメリット

      SIerのデメリットとしては、

      • 自社でサービスを持っているわけではないので、顧客が使っている様子が見えにくい点
      • 長期的な保守、運用に携われるとは限らないので、よりメンテナンス性の高いコードを書く機会が失われる点
      • 自社の得意範囲以外の技術を学ぶ機会が少ない点

      などが挙げられます。

      自社開発の企業に入るべきなのか?

      自社開発の企業に入るべきなのか

      自社開発に向いている人の特徴

      こういう方が多いです。

      1. 特定のサービスへの愛がある場合
      2. エンジニアリングのみではなく、マーケティング、営業など幅広い分野に興味を持てる場合
      3. 自分と異なるタイプの人間とのコミュニケーションが比較的しやすい場合

        実際に自社開発の企業でエンジニアをされていた方で、採用をされていた方にどんな方が自社開発に向いていなかったかヒアリングしてみました。

        やはり、サービスへの愛がないと、よりよい機能にするためにこのような新機能を実装しよう!

        また、やはり自社開発の場合、エンジニア以外とのコミュニケーションが必要になってきます。そのため、エンジニアリング以外の分野にも興味が持てるような人は非常に向いているかと思います。

        自社開発企業に未経験から転職するのは非常に難しい

        自社開発企業に未経験から転職するのは、比較的難しいです。

        特に最近はエンジニア転職ブームが起こっていて、自社開発企業の人気は非常に上がっています。

        ですので、最低限

        1. 自分で作ったオリジナルのアプリケーション
        2. 高いコミュニケーション能力
        3. 入社する会社へのサービス愛

          がアピールできる必要があります。

          また、応募数が多い自社開発企業の場合は、事前にコーディングテストや、学歴、経歴でのフィルタリングが行われることがあるので、

          • 全くアプリを作ったことがないような方
          • 学歴・経歴に自信がない方

          だと、なかなか転職することは難しいと思います。

          その場合は、比較的まだ入社しやすい、SIerやSESへの転職も検討してみてよいかもしれません。

          SES, SIerから自社開発企業に転職することはかなりある

          逆に、SESやSIerで、基本的な技術を積んでから、自社開発企業に転職することは非常に多くあります。

          自社開発企業に転職するためにやるべきこと

          自社開発企業に転職するためにやるべきことをまとめます。

          1. 自社開発企業に就職・転職するために求められる言語・スキルの習得
          2. ポートフォリオの作成
          3. 転職サイト・サービスへの登録
          4. 現場のエンジニアに出会い情報収集、面接対策

          ①自社開発企業に就職・転職するために求められる言語・スキル

          まず、自社開発企業に転職するために必要な言語・スキルです。

          これはまず、行きたい会社の求人によって求められるものが変わるのですが、比較的多く利用されているものをまとめます。

          1. Webエンジニアの場合
          2. ネイティブアプリエンジニアの場合

          Webエンジニアの場合

          Webエンジニアの場合、スタートアップでは,

          • Ruby  + Ruby on Rails
          • PHP + Laravel
          • Node JS + React, Vue.js

          が利用されていることが多いです。

          ですので、それらの技術を利用して、オリジナルアプリを作ることが重要です。

          サーバーサイドエンジニアに未経験からなるには?具体的な就職・転職方法について解説してみた

          ネイティブアプリの場合

          ネイティブアプリの場合は、

          • Swift
          • React Native

          などの技術が利用されていることが多いです。

          ②ポートフォリオの作成

          次にポートフォリオを作ります。ポートフォリオについて詳しく知りたい方は、以下の記事を読んでみてください。

          エンジニアのポートフォリオの作り方【サンプルあり】

          ③転職サイト・サービスへの登録

          次に、実際の求人を見たり、実際に現場の人とと話をしに行くために、転職サイト・サービスへの登録を行います。

          ④現場のエンジニアにあって、情報収集

          あとは実際に現場のエンジニアの人に会ってみましょう。

          自社開発企業の転職に強いプログラミングスクールを検討する

          中にはプログラミングスクールに行って、自社開発の会社に就職したいという方もいらっしゃるかと思います。

          残念ですが、プログラミングスクールのほとんどは、自社開発の求人を紹介していません。

          以下のスクールは、自社開発の求人を紹介しているので、ぜひ見てみてください。

          【失敗しない】本気でおすすめできるプログラミングスクール厳選6社徹底比較

          最後に

          ということで、自社開発でのエンジニアのキャリアについて解説しました。

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