最終更新日:2021/02/10

IT業界に転職したいけど、やめといたほうがいい?

IT業界への転職を検討しているが、ブラックな噂を聞いて心配しているという人は多いです。

実際、IT業界の一部の企業は、非常にブラックな労働環境になってしまいがちです。

DAI
この記事では、エンジニアやマーケターの経験を持つ筆者が、「IT業界はやめとけ」と言われる5つの理由と、その実態について解説します!

この記事を読んで分かること

  • IT業界はやめとけと言われる理由とは?
  • 避けたほうがいい職場の特徴は?
  • 目指すべき会社はどんな会社?

3分ほどで読めるようにまとめてあるので、ぜひ最後までお読みください!

IT業界はやめとけと言われる理由

DAI
なぜ「IT業界はやめとけ」と言われているのでしょうか?

理由は以下のとおりです。

  • 給与が低い
  • みなし残業なので実質残業代が出ない
  • 開発経験がつめないので低スキルのまま転職市場価値が落ちやすい
  • 勤務先が変わりやすく、通勤が大変
  • 客先常駐が多く、人間関係で孤立する
  • 多重派遣、多重請負が横行している
  • 残業代の申請ができない

一つ一つ解説します。

給与が低い

ブラックIT企業の大きな特徴として、そもそも儲かっていないという場合があります。

儲かっていない企業がいくら頑張ろうが、社員一人ひとりの給与を上げることはできません。

また同時に、このようなブラックIT企業は、社員を使い捨てにすることが多いので、残ってもらうために昇給させるインセンティブもありません。

そのため、どれだけ時間を使おうが、給与が上がることはありません。

みなし残業なので実質残業代が出ない

みなし残業代とは、賃金や手当ての中に、あらかじめ一定時間分の残業代を含ませておく制度のことです。

残業をしても、その分のお金はあらかじめ含まれているので、追加の残業代が支給されることはありません。

みなし残業を採用することのメリットは以下のとおりです。

  • あらかじめ残業代を決めておくことで、ダラダラ働いて残業代を余分に貰うことを防ぐ

しかし、ブラックなIT企業はこのメリットを悪用します。

IT業界というのはどうしても残業が多くなってしまいがちです。

特に受託開発の会社、SESの会社で、ITの理解がない社長や、ITの理解がない営業が存在することによって起こります。

本来、ITの成果物の納品に関しては、開発の理解がある営業や、ディレクターが要件を理解し、エンジニアに仕事を渡せば、長時間労働が常態化することはありません。

しかし、とにかく売上を伸ばしたい営業や社長が、企業から案件をとってきてしまうと、到底納品可能な時間が確保されていない納期で案件を受注してしまうことがあります。

このようにすることで、開発者への長時間労働が強いられるようになってしまうのです。

DAI
長時間労働を前提として「みなし残業」を採用することによって、賃金を抑えているのですね。

開発経験がつめないので低スキルのまま転職市場価値が落ちやすい

「未経験でもOK!研修してエンジニアにします!」と書いてあるから入社したのに、入ってみたら開発経験を積めないようなブラックIT企業だった、という場合もあります。

DAI
こういう企業は、求人に「学歴不問!IT未経験でOK!自社で育てます」と書いてありますが、大体はExcelで資料をまとめたり、テスターだけやらされることがほとんどです

では、なぜこういった虚偽の求人をブラックなIT企業は作成するのでしょうか?

それは、仕事の内容をその通り書いたら誰も応募してこないからです。

例えば、本当に正直に以下のように求人を書いたら、誰も応募してくれないんですよね。

  • 高卒でも誰でもOK
  • エンジニアとしての研修をするつもりもありません
  • 年収は250万~350万、昇給もありません
  • 仕事は基本的にエクセルで資料作り、あとはテストを永遠にやってもらいます

そのため、以下のように虚偽の求人を書いてしまうことが多いんです。

  • 開発経験を積みたい人!
  • 研修するよ!

こういうIT企業は、そもそも開発の案件はとれません。なので、本当に単価の低い、誰でもできる仕事を、あえて社員を雇ってまで雇用リスクのあることをしたくない発注主から案件を委託され、発注主に人を派遣してしまうのです。

DAI
最悪の場合、「未経験からOK!エンジニア募集」という求人に応募したら、家電量販店の販売員の仕事を任されたという場合もあります

勤務先が変わりやすく、通勤が大変

クライアントがどうしても外部でアプリケーションの開発をセキュリティ的な都合で許してくれない場合は、客先に常駐することがあります。

これは例えば、転職当初は東京だけで働くと思っていたのに、ころころと遠隔の地域に仕事を任せられる..といったことも発生します。

DAI
勤務先が変わりやすいと、通勤も大変になります。

これを避けるためには、求人の内容を確認し、以下の内容が含まれていないかどうか確認してみてください。

  • 勤務地はクライアント先によります

客先常駐が多く、人間関係で孤立する

客先常駐だと、職場に自社の人員がいないため、孤独になりやすいです。

現場の人から「気軽に質問してね!」と言われても、現場の人は「お客様」なので、気軽に質問することは難しいでしょう。

これがもし新人であれば、何を、どう質問しすれば良いのかすらも分からないはずです。

SESとは?「闇」「やめとけ」と言われる本当の理由と、契約形態を徹底解説します

多重派遣、多重請負が横行している

SESでよく言われる、2次請け・3次請けなどについてです。

クライアントA社さんは、SES会社Bにエンジニアの人材派遣を依頼しました。

一方で、SESの会社B社には、今エンジニアが足りていません。

SESの会社B
ん~困ったな。人員が3人必要なんだけど、今うちではみんな稼働していて、送客できないな….

そこで、SESの会社Bは、SESの会社Cに連絡します。

SESの会社B
人員が2人必要なんだけど、御社でエンジニア余っていませんか?….6000円/時間でお願いしたいです!

そこで、SESの会社Bから依頼を受けたSES会社Cは、人員を2人派遣することになります。

これを図にまとめると、こうなります。

形態 報酬
SES会社B 元受け ¥8,000 / 時
SES会社C 二次受け ¥6,000 / 時

このように、SES会社Bは、人員を一人も派遣していないのに、SES会社Cの中間マージン2000円/時間を中抜きすることができます。

では、もとに戻りましょう。

先ほどのマージンを見ると、2000円分何もしていないのに中抜きされていますよね?

このように、SES会社Bは、クライアントにSES会社Cの人材を派遣していることになります。

これを、多重請負構造と呼びます。

基本的に、多重請負構造になっていると、年収が低くなります。

マージンで抜かれてしまうためです。

そういう会社の取引先は、基本的には提携しているSESがメインになります。

そのような会社は、労務的にも年収的にもあまり良くないとは思うので、やめておいたほうがよいでしょう。

DAI
ただしSES企業の中には、なるべく直請けになるような企業努力をしているSES企業もあります。

そういう会社をしっかり調べて、転職活動をすると良いでしょう。

残業代の申請ができない

パワハラのあるようなブラックな会社だと、残業時間を素直に申告することが難しい場合があります。

自分の上司に怒こられたくないという気持ちが働き、残業を過少申告してしまうのです。

DAI
また、プロジェクトリーダーが自らの評価を挙げるために、「効率的に仕事してます!」とアピールし、残業を過少申告する場合もあります。

こういうリーダーの下では、メンバーも無言の圧力を受けて残業申請できなくなってしまいます。

避けた方がよいIT業界の職場

ではここからは、どんな職場を避けるべきか解説していきます。

DAI
これからIT業界へ転職を考えている方は、以下の特徴に当てはまる会社は避けましょう。
  • 孫請けになっていて単価が低い職場
  • 営業の力がとにかく強い職場
  • 設計、プログラミングの実務経験がつめない職場
  • 組織的に教育のリソースを割いていない職場

一つ一つ解説します。

孫請けになっていて単価が低い職場

多重請負構造の底辺の受託開発企業に就職してしまうと、給与は低くなりがちです。

年収も250万~350万程度にとどまり、受注する案件も中抜きが多いため、売上も少ないです。

そのため何年働いても昇級がない場合もあります。

受託開発企業でこれを回避するには、直請け(一次請け、元請け)の企業と取引している企業に就職することが大事になります。

DAI
就職・転職するときには、入社希望の会社が元請けなのか、それとも下請けなのか、しっかり確認するようにしましょう。

ただ、元請けなのか下請けなのか、求人票には明記されていないことが多いです。

直請けなのか、孫請けなのか確認するためには、取引先を確認しましょう。

取引先の会社がSESばかりであれば、孫請けです。ブラックなIT企業になりやすい状態ですのでやめましょう。

一方で、発注主に近い立場の場合は、給与が高くなる傾向にあるのでおすすめです。

営業の力がとにかく強い職場

社長、営業がITが分からず、「とりあえず営業だけやってます!」みたいな会社はほぼ間違いなくブラック化します。

基本的にシステム開発とは、ITが理解できなければ工数の計算もできなければ、どんな人をアサインすれば納期に間に合うのか、また、クライアントが求める質の成果物を出せるか理解できないはずなんです。

それなのに、ITが分からない社長や営業が力を持っていると、しわ寄せがくるのは開発者になります。

営業があまりにも炎上する可能性が高い案件を取ってきたり、納期が間に合わないような案件をとってきたりすると、長時間労働が常態化してしまいます。

なので、ITが分からない社長や営業担当が力を持っている会社は、間違いなくブラックになりやすいです。

設計、プログラミングの実務経験がつめない職場

ブラックなIT企業では、技術や経験が身に付きにくくなります。

これはSESなどの業態で起こりやすいのですが、自社の社員を派遣さえすれば売上が上がるので、会社として育成するインセンティブがありません。

DAI
SESは、準委任契約でとりあえず人を送っておけば、労働時間分を請求することで、収益を得ることができてしまいます。そのため、技術を身に付けさせるのではなく、エンジニアの経歴を盛ることで、単価を上げて、客先であとは頑張って!といった形で仕事を任せられるので、どうしても技術や経験が身に付きにくいのです。

なぜこういうことになってしまうのかというと、これもビジネスモデル上、営業が経歴を持って、単価を上げて送り出す方が、自社で頑張って育成するよりも短期的に売上が上がるからです。

そのため、エンジニアとして未経験で入社すると、育成する環境もなく、また客先にプロとして派遣されるので、質問もしにくいのです。

そのため、ブラックなIT企業は、技術や経験がどうしても身に付きにくいんですよね。

組織的に教育のリソースを割いていない職場

これは人によりますが、社長がITへの理解がない会社は辞めておきましょう。

こういう会社は「ITに投資しない会社」がほとんどです。

ITに投資しないということは、とにかく大量の人を安く採用しようとします。

人材は使い捨てなので、入社難易度も非常に低いです。

ブラックなIT企業は、誰でも簡単に入れます。なぜなら、難しいことを任せようとしないからです。

しかし、難しいことを任せないと、自身の市場価値はどんどん下がっていきます。

そのため、そういう会社の場合、なかなかエンジニアとしての実務経験をつみにくいでしょう。

目指すべきIT業界の職場

最後に、どんな会社が理想なの?ということを解説していきます。

受託開発なら、直請けの会社

直請けであれば、よけいな中抜きがかからないので、案件の単価は上がります。

よって、社員の給与も上がりやすくなります。

DAI
受託開発については下記の記事に詳しくまとめているので、気になる方は読んでみてください。
受託開発とは何か?仕事の流れやキャリアについて解説します

できれば自社開発の会社がおすすめ

自社開発企業は中抜きなどがないので、給与が高くなる傾向にあります。

ただし、自社開発企業は求められるレベルが高いので、入社難易度はSESや受託開発と比べて難しいです。

DAI
自社開発企業への転職方法など、下記の記事に詳しくまとめているので、気になる方はお読みください。
自社開発のメリットは?SIer・SESよりも自社開発企業に入るべきなのか徹底解説

社長がもともとエンジニアのバックグラウンドの会社

社長や営業がITの理解がある場合は、エンジニアからするとホワイトな会社になりやすいです。

なぜかというと、どういう案件をとってくれれば、エンジニアはより会社にいてくれるかや、炎上させないために注意することを社長や営業側が理解していれば、無理な長時間労働を求められることもないからです。

社長のバックグラウンドを調べ方は、まず企業サイトにいって、役員陣の経歴を確認しましょう。

代表取締役社長のキャリアを確認してみましょう。もともと営業上がりだったり、まったく開発を理解していないような経歴の場合アウトです。

そのような会社は、ただ「SESが儲かるからやっている」だけなので、エンジニアリングを理解していることは稀です。