SESとは?「闇」「やめとけ」と言われる本当の理由と、契約形態を徹底解説します
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「SESとは?」
「SESはやめといたほうがいい?」
エンジニア転職について色々と調べていると、「SESはやめとけ!」と言っている記事や動画が多くあります。
この記事を見ているということは、あなたもSESの実態が気になって調べているからでしょう。

この記事を読んで分かること
- SESってそもそも何?
- SIerや自社開発との違いは?
- SESはやめといたほうがいい?
- キャリアを選ぶうえで知っておくべきことは?
3分程で読めるようにまとめているので、SESについて気になる方はぜひ最後までお読みください。
目次
SESとは
SESとは、システムエンジニアリングサービス(System Engineering Service)の略で、クライアントに対して労働力を提供する業態です。
エンジニアをクライアントに「準委任契約」で派遣する業態のことを指します。
例えばクライアントA社が存在するとします。
クライアントA社では、エンジニアの人手が足りていません。そこで、SESの会社Bさんに依頼を出します。


SESの会社Bは、クライアントA社に、自社のエンジニアを派遣します。これがSESです。

SESと他の契約形態との違い
SESと他の契約形態との違いについてまとめます。
SESと他の契約形態との違いは非常にややこしく、エンジニア業界の人でも完璧に理解している人は少ないです。

SES=準委任契約
SESとは準委任契約と同じ意味だと理解してください。
準委任契約とは、「毎月60時間働くので、24万円請求します」といった、労働時間によって請求が行われる契約です。
準委任契約は基本的に契約内容は自由です。雇用契約は必要なく、契約を満たしてくれれば契約内容を関連する法律に則って自由に作成することができます。
準委任契約と請負契約の違い
準委任契約と請負契約の違いは以下のとおりです。
- 準委任契約…「労働時間」に対して報酬が支払われる
- 請負契約…「成果物」に対して報酬が支払われる
イメージとしては以下みたいな感じです。
- 月60時間20万円でこの仕事をしてください →準委任契約
- 20万円でこのプロダクトを作成してください →請負契約
準委任契約では「労働時間」に報酬が支払われます。一方、請負契約は「成果物」に対して報酬が支払われます。
SESは準委任契約なので、「労働時間」にお金が支払われます。
準委任契約と派遣契約の違い
準委任契約と派遣契約の違いは以下のとおりです。
- 準委任契約…指揮命令権は「受注側」にある
- 派遣契約…指揮命令権は「クライアント側」にある
なぜSESは派遣契約ではなく準委任契約なのか
派遣契約だと、指揮命令権はクライアント側にあるので、クライアントがエンジニアに作業を振らないといけません。エンジニアとして知識のあるクライアントであれば良いのですが、細かい作業のことまで把握されてるクライアントは少ないです。
準委任契約であれば、作業内容の説明をしてご理解と同意の上で作業をするんですが、派遣契約の場合だとこれらの条件が多いので仕事がしにくいです。
SESのメリット・デメリット
ここでは、SESのメリット・デメリットをまとめます。
SESのメリット
SESのメリットは、大きく以下の2つかなと思います。
- 短期スパンで複数の現場に移動できるので、様々な技術セットを、いろいろなシステムや人から学べる
- 比較的実務未経験でも入社しやすい
SESの場合、派遣すればすぐに売上が経ちます。
SESはスキルがそこまでなくても売上が立ちやすいのが、SIer・自社開発との大きな違いです。

人が増えるとそのまま売上が増える職種は、比較的入社しやすい。
例えば、IT人材派遣のSESとかは、入社したらすぐに売上が上がる。あと、小規模な運用型広告代理店とかも、そうかも。
逆に、採用しても負債になる可能性が高い職種は、採用ハードルが大きい。インハウス系。
— DAI (@never_be_a_pm) June 25, 2020
SESのデメリット
SESのデメリットは、以下のとおりです。
- 基本的には客先常駐で、かつ自社の人員がいないので、孤独になりやすい点
- 心理的安全性を保ちながら教えてくれるような人が現場にいない可能性がある点
- 案件によって、ガチャがある
- 会社によっては開発経験が積めない可能性がある
- 偽装請負が起こっている可能性がある点
- 案件がないと、自宅待機になり、給与が削られる点
SES企業の案件によっては、ほとんど最下流の、テストケースをただなぞるようなテスターだけの仕事しか任されないことがあります。
そうなると、開発をしたくて転職する人にとっては苦痛の可能性があります。
昨日エンジニア未経験で転職考えている人の相談にのってて、「この求人未経験でもサーバーサイドエンジニアとして育ててくれる、自社開発してるって書いてある」と言うので、「会社の公式LP見てみた?」と聞いたら見ていない模様。確認したらSESだし、基本テスト、インフラの採用がメインぽく。
— DAI (@never_be_a_pm) February 15, 2019
特に、コロナの影響で、案件が減少した場合、派遣先が存在しなくなります。
そうすると、お給料が減額されることもあるので、注意が必要です。
SES会社で10月まで案件無さそうで自宅で待機だと。
「在宅待機」じゃん。
しかも給料はかなり減らされるってさ🙄
ちょっと信じられないレベルね・・・これ。
てか会社の営業力の低さもヤバイけど、取引先も少ないんだろうし信用も無いんだろうな、会社に🙄
ちょっと又聞きした話です。
— アキラ◆無職フリーランス (@akira_heart458) July 16, 2020
SESはやめとけと言われる4つの理由

①多重請負構造により年収が低くなる
SESでよく言われる、2次請け、3次請けについてです。
さてさて、クライアントA社さんは、SES会社Bにエンジニアの人材派遣を依頼しました。
一方で、SESの会社B社には、今エンジニアが足りていないのです。

そこで、SESの会社Bは、SESの会社Cに連絡します。

そこで、SESの会社Bから依頼を受けたSES会社Cは、人員を二人派遣することになります。
これを図に表すと、こうなります。
形態 | 報酬 | |
SES会社B | 元受け | ¥8,000 / 時 |
SES会社C | 二次受け | ¥6,000 / 時 |
このように、SES会社Bは、人員を一人も派遣していないのに、SES会社Cの中間マージン2000円/時間を中抜きすることができます。
では、もとに戻りましょう。
さきほどのマージンを見ると、2000円分何もしていないのに中抜きされていますよね?
このように、SES B社は、クライアントにSES C社の人材を派遣していることになります。
これを、多重請負構造と呼びます。
基本的に、多重請負構造になっていると、年収が低くなります。
マージンで抜かれているためです。
そういう会社の取引先は、基本的には提携しているSESがメインになります。
そのような会社は、労務的にも年収的にもあまりよろしくないとは思うので、やめておいたほうがよいでしょう。

そういう会社をしっかり調べて、転職活動をするのがおすすめです。
②そもそも育成を前提にしていないことが多い
これは人によりますが、社長がITへの理解がないSES企業は辞めておきましょう。
こういう会社は、「ITに投資しない会社」が多いです。
ITに投資しないということは、とにかく大量の人を安く採用しようとします。
そういう会社の場合、なかなかエンジニアとしての実務経験をつみにくいでしょう。
③スキルアップしにくい現場に配属される可能性が高い
一番これが大事かと思います。
結局入ってもコードを書かせてもらえない会社だと、ただ安月給の会社になってしまいます。
これは入社する前に、必ず確認しておきましょう。
④偽造請負により、残業代がでないリスクがある
SESはあくまでも準委任契約なので、指揮権は自社(SES企業)にあります。ですので、派遣先が直接
- 納期が迫っているので残業してください
- 日報を書いてください
という風に言うことは、通常できません。なぜなら指揮権がないからです。
業務の指示は、指揮権を持っているSES企業の指揮権者(上司)以外は行うことができないのです。
でも、例えば派遣先(クライアント企業)がSES企業の社員に、
- 納期が迫っているので残業してください
- 日報を書いてください
こう命令をすると、偽装請負になります。
偽装請負は、労働者派遣法違法行為になります。
SESの偽装請負によるデメリット

たとえば、もともとは8時間の労働時間の契約で、炎上プロジェクトにSESに入ったとします。

そんな中で、

なんて言いにくいんですよね。そもそも上司が現場にいるわけでもないので。
ただ、そこで残業してしまっても、残業代は出ないんです。
なぜかというとSES企業が指揮をしたわけではなく、本人が自主的に残業しているように取られるからです。
そうすると、例えばせっかく派遣先の命令で残業したのに、残業をつけられないこともあります。
SES以外のキャリアは?【SIer・自社開発と比較】
SES、SIer、自社開発の比較です。
SES | SIer | 自社開発 | |
働く場所 | 客先常駐 | 自社 | 自社 |
作成する成果物 | クライアント | クライアント | 自社 |
プロジェクトの長さ | 短期 | 短期 | 長期 |
SES、SIer、自社開発企業の業務の違い
自社にいてクライアントの要望に沿って開発するので、短期的なの仕事の連続となります。
自社開発のエンジニアは、自社サービスを開発することがメインの長期的な仕事となります。
SIer(受託開発)
SIerの場合は、受託開発がメインになります。プロジェクトごとに受託案件を行います。一緒に働くのは、自社のメンバーと働くことがメインとなります。
また、案件もクライアントの案件が終わり次第別案件に移行するので、比較的単スパンで案件が変わります。
SIerのメリット
SIer企業で働くメリットとしては、
- 自社での開発ノウハウが貯まっているので、技術を学習しやすい点
- 受託開発がメインなので、技術を専門に学べる点
があります。
SIerのデメリット
SIerのデメリットとしては、
- 自社でサービスを持っているわけではないので、顧客が使っている様子が見えにくい点
- 長期的な保守、運用に携われるとは限らないので、よりメンテナンス性の高いコードを書く機会が失われる点
- 自社の得意範囲以外の技術を学ぶ機会が少ない点
などが挙げられます。
自社開発
自社開発の場合は、自社のサービス、Webサイトなどの開発がメインになります。自社サービスが一つの場合、ずっと同じサービスを作り続けることになります
そのため、一つのアプリケーションを長期間で創っていくことになります。
自社開発のメリット
- 1つのサービスを作り続けることで得られる保守性の高いコードを書く機会が得られやすい点
- エンドユーザーが見えやすい点
自社開発のデメリット
- 複数のサービスに携わることができないため、一つのプロダクトがスキではないと続かない点
- 複数の技術を扱う機会が少ない点
- マーケティング、企画など様々な部門とのコミュニケーションが必要になるため、開発だけに集中しにくい点

スキルを身につけるのにおすすめのプログラミングスクール

SESとして働きながらエンジニアを目指そうとせず、まず自分でエンジニアとしての基盤を作る
- まずは、エンジニアとしてアピールできる実績として、オリジナルアプリ制作をすることが重要
ここ最近未経験エンジニアの採用についていろいろな技術者採用の人にインタビューしているけど、みんな口をそろえて「最低限オリジナルアプリないとムリ」みたいなことを言っていた。オリジナルアプリは自分で独学でプログラミング学ぶ姿勢があります!という証明になるのよね。
— DAI (@never_be_a_pm) January 26, 2019
どのみち実力がつかないとエンジニアとして転職するのは難しいので、どうしても働き口が限られてきます。

とはいえ、独学でゼロからやろうとすると、相当時間がかかりますし、9割挫折します。

独学でやってみて、つらかったこととしては、こんな感じです。
- エラーの解決方法が全く分からず、3日間悩んでしまう
- 目標を達成するために、何を勉強すべきか全くわからなくなる
- いくら調べて勉強しても、具体的なサイト・アプリが作れる気がしない…
僕の場合は、プログラミングスクールを経営している友達がいたので、彼に途中からメンターに入ってもらったのですが、かなり学習効率が上がりました。
- 3日間悩んでいたことが、30秒で解決できるようになった
- Webサイトを作るところから逆算して何を学べばいいかわかるから、やる気が上がった
- エラーも自己解決できるような、学習方法が学べたので、学習効率が上がった
一気に効率的に学習できるようになり上達しました。

自社開発企業の転職実績も多い、ポテパンキャンプとRUNTEQなら転職サポートもしてくれます。
一見料金が高い気もするが、時間とお金を無駄にしないため、エンジニアとして仕事をするためにもスクールを検討してみる価値は十分あります。
RUNTEQ
RUNTEQはスタートアップ特化の就職直結型Webエンジニア養成スクールです。

- スタートアップ特化で、すぐにフルスタックエンジニアとして活躍できるように実務を意識したカリキュラム
- オンラインでも教室がWeb上で常時開設されていて、気軽に勉強する空間が手に入る
- しっかりと学習を進めて選抜試験に合格すると、Rails企業に紹介してもらえる
- スクールの規模がまだ大きくないので、よい講師に当たりやすい
他のプログラミングスクールと比較しても、「スタートアップで必要とされる人材育成」にかなり特化している点が特徴です。
転職&独立サポートでいうと、以下の特徴があります。
- キャリアアドバイザーによるキャリアについての面談
- 現役エンジニアによるポートフォリオのアイディア・設計レビュー
- 現役の採用担当者による書類の添削・模擬面接
- 企業選考カリキュラム経由の企業紹介
特に、4つ目の企業紹介ですが、RUNTEQで作成された技術試験に合格した場合、RUNTEQと提携しているWeb系の企業を紹介するサービスがあります。

プログラミングスクール修了後にスタートアップ転職をすぐに目指したい人は、RUNTEQの受講をぜひ視野に入れてみてください。
ということで総合評価はこちらになります。
サポートの質 | ★★★★★(5.0) |
講師の質 | ★★★★★(5.0) |
カリキュラムのレベル | ★★★★★(5.0) |
転職支援の質 | ★★★★★(5.0) |
価格の安さ | ★★★☆☆(3.0) |
総合点 | ★★★★☆(3.8) |

ポテパンキャンプ
主な学習言語 | Ruby, Ruby on Rails |
受講場所 | 完全オンライン |
期間 | 2~5ヶ月間(8~20週) |
講師 | 現役エンジニア |
主なサポート | ・チャットサポート ・スタートサポート ・オリジナルアプリの開発支援 ・自社開発企業への転職支援 |
コース・料金 | Webアプリケーションコース ¥ 200,000 Railsキャリアコース ¥ 400,000 |
転職紹介 | 自社開発企業を紹介 |

ポテパンキャンプの良いところは、上げるときりがないのですが、絞ると以下3点です!
- ポテパン卒だと転職先で「即戦力扱い」されるレベルの教育の質
- エンジニアとしてキャリアを伸ばすのには欠かせない「自社開発企業」のみを紹介
- 圧倒的に良心的な価格!
①ポテパン卒だと転職先で「即戦力扱い」されるレベルの教育の質
まず、ポテパンキャンプは、プログラミングスクールの中で最高レベルの教育の質です。

僕自身、すでに10社以上プログラミングスクールを取材していますが、正直どのスクールにいっても「即戦力」には程遠いんですよね。

「入社した会社よりもポテパンキャンプの方が厳しかったので成長できた」と現役エンジニアに言わせるほどです。

僕が実際に卒業生にインタビューした方の中にはフリーランスエンジニアにすぐ独立して、すごい高給取りになっている人もいました。
転職活動を始めて1年半、8月から無事にエンジニアになれることが決まりました!
ポテパンは脱落しちゃったけど、諦めずに勉強してよかったです!
Railstutorialで勉強して作ったポートフォリオも決して上出来ではなかったけど、評価されてたみたいでよかったです😊#駆け出しエンジニアと繋がりたい— たく@目指せ中小企業診断士 (@WEB70293511) July 5, 2020
②エンジニアとしてキャリアを伸ばすのには欠かせない「自社開発企業」のみを紹介
また、ほかのプログラミングスクールって、自社開発の企業をなかなか紹介してくれないんですよね。
転職ハードルが非常に高いからです。

でも、ポテパンキャンプは「完全に自社開発企業しか紹介しない!」というスタンスでやっています。

圧倒的に良心的な価格!
エンジニア転職まで検討しているなら、圧倒的に費用対効果のよいスクールがポテパンキャンプです。
デメリットとしては、やる気がない人は面接で落ちるところです。

だから、やる気がなかったり、どうしても年齢が上すぎる人は紹介できないんですよ。だから普通に面接で落ちます。
逆に言うと、ちゃんとやり切れる人であれば、実務に近い環境でプログラミングスキルを身に付け、転職まで成功することができます。
「本気で転職したい!」という人には圧倒的におすすめなプログラミングスクールです。
ということで、ポテパンキャンプの評価です。
サポートの質 | ★★★★★(5.0) |
講師の質 | ★★★★☆(4.0) |
カリキュラムのレベル | ★★★★★(5.0) |
転職支援の質 | ★★★★★(5.0) |
価格の安さ | ★★★☆☆(3.0) |
総合点 | ★★★★☆(4.2) |

【番外編】もしSESを目指すなら?
これまで解説してきたように、未経験からSESを目指すことはおすすめしません。
以上を踏まえて、SES企業のどこをみたらいいのか?
- 教育制度がしっかりしている
- 案件を選ぶ際に社員の意見を傾聴してくれるか
- 案件選びでエンジニアの要望を取り入れてくれる
- 質問に対してしっかりとした説明をしてくれるか(ごまかさないか)
- 残業がないなどエンジニアにとってクリーンな労働環境である
- 自社でエンジニアを抱えている会社であること
ここまで説明してきたように、SESでの働き方はデメリットのが多いです。
まずは自身でエンジニアとしてのスキルを身に付けてから、エンジニアを目指すのが一番最適なルートです。
まとめ
というわけで、SESについてまとめました。
エンジニアへの転職を検討している場合に重要なのが、適切に業界構造を把握しておくことです。
これがないまま転職すると、もともと期待していたこととずれることがあります。

《エンジニアに必要なスキルを習得するのにおすすめのプログラミングスクール》
【第1位】RUNTEQ:自社開発企業に転職したい人におすすめ!
【第2位】ポテパンキャンプ:本気でエンジニアに転職したいという人におすすめ!