Web業界は「やめとけ」と言われる理由を、体験談をもとに徹底解説!
「Web業界はブラックだからやめとけって本当?」
Webデザイナーやエンジニア、マーケターなど、これからWeb業界に転職を考えている方は多いと思います。
しかし、Web業界は激務で給料も安いのではないかと不安に思うかもしれません。

この記事を読んで分かること
- Web業界はブラックなのか?
- 「Web業界はやめとけ」と言われる理由は?
- Web業界の将来性は?
- 避けるべき会社と目指すべき会社の特徴は?
- Web業界に転職するにはどうすればいい?
3分ほどで読めるようにまとめているので、これからWeb業界へ転職を考えている人は、ぜひこの記事を最後までお読みください!
Web業界はやめとけと言われる理由
ネット上で、Web業界の悪い評判がよく見られます。

なぜWeb業界はこのようにひどく言われているのでしょうか?
考えられる理由は以下の4つです。
- 残業が多い
- 求められるスキルが高くなりつつある
- 下請けが多く、安く買い叩かれやすいから
- 給料がピンキリ
一つ一つ解説します。
残業が多い
Web業界は残業が多くなりがちです。
理由は2つあります。
- 人手不足で仕事が追いつかないから
- 納品可能な時間が確保されていない納期で案件を受注してしまうから
人手不足で仕事が追いつかないから
Web業界の人手不足な会社だと、どうしても社員一人あたりの仕事量が多くなります。
仕事量が多くなってしまうと、定時内で仕事を終わらせることができず、その結果、長時間労働や残業につながってしまうのです。
納品可能な時間が確保されていない納期で案件を受注してしまうから
ITの理解がない社長や、ITの理解がない営業が存在する会社でよく起こります。
本来、ITの成果物の納品に関しては、開発の理解がある営業や、ディレクターが要件を理解し、エンジニアに仕事を渡せば、長時間労働が常態化することはありません。
しかし、とにかく売上を伸ばしたい営業や社長が、企業から案件をとってきてしまうと、到底納品可能な時間が確保されていない納期で案件を受注してしまうことがあります。
納期前には休日出勤、なんてこともザラです。
勉強することが多い
Web業界へ転職するためには、学ぶべきスキルがいくつもあります。
例えばWebデザイナーになる場合、以下のスキルは学んでおく必要があります。
- デザインの基本4原則
- Photoshop(フォトショップ)
- Illustrator(イラストレーター)
- HTML/CSS
- JavaScript・jQuery
- レスポンシブ
- WordPress
- Adobe XD
これらの知識を0から学ぶとなると、かなりの時間がかかります。

下請けが多く、安く買い叩かれやすいから
「Web業界はブラックだ」と言われてしまう大きな原因は、「多重請負構造」にあります。
多重請負構造とは、複数の会社が請負を行っている構造のことで、Web業界では非常に問題視されています。
上流工程は元請けが行い、それ以外の下流工程は下請けが行うため、下請けになればなるほど、給料は低くなりがちです。
マージンを抜かれるからです。
年収も250万~350万程度にとどまり、受注する案件も中抜きが多いため、売上も少ないです。
そのため何年働いても昇級がない場合もあります。

就職・転職するときには、入社希望の会社が元請けなのか、それとも下請けなのか、しっかり確認するようにしましょう。
給料がピンキリ
Web業界の給料は、ピンキリです。
年収250~350万円の人もいれば、年収1000万円を超える人もいます。
なぜWeb業界の給料がピンキリになってしまうのかというと、以下の理由が考えられます。
- 下請けになるとマージンを抜かれるから
- スキルによって給料が大きく変わるから
- 価格競争が起こっているから
下請けになるとマージンを抜かれるから
先ほども解説したとおり、下請けになればなるほど、給料は低くなりがちです。
スキルによって給料が大きく変わるから

例えばWebデザイナーでは、以下の3つの場合で、それぞれ給料は大きく変わるでしょう。
- 完全未経験の場合
- デザイン+コーディングもできる場合
- デザイン+コーディング+SEO対策もできる場合
未経験の場合、コーディングやSEO対策ができるデザイナーと比べて、どうしても給料は低くなってしまいます。
逆に言うと、自分のスキル次第で給料を上げていくことができます。
そのため、スキルを磨いて給料を上げていくやる気のある方には、Web業界は向いているかもしれません。
Web業界の将来性

Web業界に将来性があると言える理由は、2つあります。
- Web業界の需要は今後も伸びるから
- Web業界の人材は足りていないから
一つ一つ解説します。
Web業界の需要は今後も伸びるから
Web業界の仕事は「これからもなくならない」ですし、需要はどんどん増していくからです。
近年ではほとんどの企業がIT化を進めており、各業界でIT人材が求められています。
さらに、現在のコロナ禍による状況も踏まえれば、インターネットを通じたビジネスも増えていくことでしょう。
こうした社会のトレンドから、Web業界の需要は今後も伸びると考えられます。
Web業界の人材は足りていないから
Web業界の需要は伸びている一方で、人材がまだまだ不足しているという問題があります。
経済産業省が出しているデータによると、2030年には約45万人ものIT人材が不足すると予想されています。
このデータからも、Web業界に将来性があることが分かるでしょう。
避けたほうが良い会社の特徴

避けるべき会社の特徴は以下の3つです。
- 「未経験OK!」という求人を出している会社
- 営業の力がとにかく強い会社
- 孫請けになっていて単価が低い会社
一つ一つ解説します。
「未経験OK!」という求人を出している会社
未経験OK!という求人を出している会社は避けたほうが良いでしょう。
なぜ未経験OKなのかというと、難しいことを任せようとしないからです。
誰でもできるような簡単な仕事ばかりをしていると、以下のようになってしまいます。
- 安い給料のまま働かされる
- 簡単な作業を繰り返し任されるので、スキルが身につかない
- 同じ作業を続けていてもキャリアアップできないので将来に繋がらない
このように、安い給料のままスキルアップもできなくなってしまいます。

こういうブラックな会社は入社難易度が非常に低いため、すぐに内定が出るかもしれません。
しかし内定が出たからといって、すぐに入社するのではなく、本当にそこでスキルアップできるのか、よくよく考えましょう。
営業の力がとにかく強い会社
社長・営業がITが分からず、「とりあえず営業だけやってます!」みたいな会社はほぼ間違いなくブラック化します。
基本的にシステム開発とは、ITが理解できなければ工数の計算もできなければ、どんな人をアサインすれば納期に間に合うのか、また、クライアントが求める質の成果物を出せるか理解できないはずなんです。
それなのに、ITが分からない社長や営業が力を持っていると、しわ寄せがくるのは開発者になります。
営業があまりにも炎上する可能性が高い案件を取ってきたり、納期が間に合わないような案件をとってきたりすると、長時間労働が常態化してしまいます。
なので、ITが分からない社長や営業担当が力を持っている会社は、間違いなくブラックになりやすいです。
孫請けになっていて単価が低い会社
先ほども解説したとおり、上流工程は元請けが行い、それ以外の下流工程は下請けが行うため、下請けになればなるほど、給料は低くなりがちです。
そのため、できるだけ発注主に近いポジションに就くことを目指しましょう。

目指すべき会社の特徴
では、どんなWeb系の会社を目指すべきか解説します。
目指すべき会社の特徴は以下のとおりです。
- 直請けの会社
- スキルアップできる環境の会社
直請けの会社
直請けであれば、よけいな中抜きがかからないので、案件の単価は上がります。
よって、社員の給与も上がりやすくなります。
スキルアップできる環境の会社
Web業界では、自分のスキルや経験によって受注単価・年収アップが見込めます。
Web業界のスキルは、業界を問わず求められる機会が増えていきます。
スキルを持つと、より年収の高い会社に転職したり、副業といった選択肢を持つことができます。
スキルアップできる会社の特徴とは?
スキルアップできる会社とは、以下のような特徴の会社です。
- 自分のやりたいこと、学びたいスキルの習得ができる
- 実績を自分で作ることができる
- 裁量のある立場を任せられる
- 優秀な上司や同僚がいる
【職種別】未経験からWeb業界に転職する手順
ここでは、未経験からWeb業界に転職する手順を職種別に解説します。
紹介する職種は以下の4つです。
- Webデザイナー
- エンジニア
- Webディレクター
- Webマーケター
Webデザイナー
Webデザイナーは、Web制作を進めるにあたってのWebデザインを担当します。
デザインだけではなくクライアントの要望ヒアリングやWebサイトのコーディングなど仕事内容は幅広いことが特徴です。
Webデザイナーとして転職するには、実際にWebページが公開できていることが理想です。
エンジニア
Web制作系の場合
Web制作系エンジニアは、Web上で公開されるホームページなどの開発や運用を行います。
スキルとしては、WordPressでゼロからオリジナルテーマの作成ができていることが理想です。
Webアプリ開発の場合
Webアプリ開発のエンジニアは、Webブラウザから利用できるWebアプリケーションを開発を行います。
先ほどのWeb制作系とは違い、サーバーサイドの言語を取り扱う必要があります。

ここ最近未経験エンジニアの採用についていろいろな技術者採用の人にインタビューしているけど、みんな口をそろえて「最低限オリジナルアプリないとムリ」みたいなことを言っていた。オリジナルアプリは自分で独学でプログラミング学ぶ姿勢があります!という証明になるのよね。
— DAI (@never_be_a_pm) January 26, 2019
特に、モダンで最新テクノロジーを利用しているような「自社開発企業」に入社するなら、なおさらです。
自社開発企業への転職は難易度がかなり高いですが、長期的には年収700~800万円も狙えます。
Webディレクター
Webディレクターは、主にWebサイトやWebコンテンツ制作プロジェクトの指揮・監督を行います。
ただ、未経験でWebディレクターに転職するのは少し難しいです。
一方で先述の通り、ディレクション職以外の立場でもWeb制作に関わっていると転職で有利になります。
よって、IT業界やWeb制作自体まったく経験がないという人は、以下のことをやってみましょう。
- マーケター系の職種で転職し周囲からWeb制作に関わる
それなら、Web制作現場に別の立場で入り込む経験を積めばよいというわけです。
Web制作現場での実務経験を積んだら、Webディレクター職での転職が見えてきますよね。
今時点ですでにWeb制作に関わってきたという人は、Webディレクター自体未経験でも転職を狙えると思います。

Webマーケター
Webマーケターは、Web広告運用やSEO対策、SNS対策などを行います。
Webマーケターは、未経験でもだいぶ手の届きやすいキャリアチェンジだと思います。
実際、エン派遣によると、マーケティング職種の未経験OK求人割合は51%とのことです。

- 自分でブログやメディアを作りアフィリエイトで稼いでみる
- クラウドソーシングや副業サイトで広告運用の仕事を受注してみる
- SNSで影響を与えられるよう自分のアカウントで施策を打ってみる
以上のように、Webマーケティングを個人で行うことはいくらでも可能です。
まとめ
というわけで、Web業界の実態について解説しました。
Web業界へ転職する場合には、自分に合った職場や必要なスキル、キャリアを考えるにあたって、業界の情報をしっかりと調べることが大事になってきます。

業界の情報をしっかり調べるには、以下の4点がポイントですね。
- ツイッターなどで、その業界に詳しい人をフォローする
- 転職エージェントなどを複数利用して、生の情報を仕入れるようにする
- 業界の構造を理解する。多重請負構造などのキーワードを理解することから始める
- SESや、受託開発、自社開発のビジネスモデルの理解などをしっかりとする
