機械学習の副業事情!週1-3案件の探し方とおすすめの求人サイトを紹介
PythonをはじめAI・機械学習エンジニア向け案件多数。
週4日〜稼働案件が豊富(週3以内稼働の案件はハイスキル必要)で、案件受注には実務経験必須。
【第2位】ITプロパートナーズ(公式サイト:https://itpropartners.com/)
フリーランスの方向け。少ない稼働日数で働くならここ。
週1~2日から稼働OK/平日夜・土日稼働OK/リモートOKの案件があるエージェント。
「機械学習エンジニアとして副業はできる?」
「機械学習エンジニア向けの副業案件はどこで探すのがおすすめ?」
本記事の結論は、以下の通りです。
- 実務経験のある機械学習エンジニアなら、フリーランスエージェントを利用した案件探しがおすすめ
- フリーランスエージェントでは、クライアントとの単価交渉・契約など営業業務を代行してくれる
- スキルに自信ありなら、案件の幅が広い「レバテックフリーランス」
- 週1~2日から稼働OK/リモートOKなど働きやすさを重視するなら「ITプロパートナーズ」
自分に合った案件を探すために、複数のエージェントに無料登録&相談することがおすすめです。
公式サイト | 機械学習エンジニア向け案件数 | 稼働の目安 | 特徴 | |
レバテックフリーランス | https://freelance.levtech.jp/ | ★★★★★ | 週4日以上(週3以下はハイスキルが必要) | ・ハイスキルの方向け ・大手企業からの請負案件が多く、案件単価が高い ・カウンセラーの専門性が高く、キャリア相談から技術に関する相談まで可能 |
ITプロパートナーズ | https://itpropartners.com/ | ★★★★ | 週1~2日から稼働OK | ・週1~2日から稼働OK/リモートOKなど働きやすい案件あり ・ベンチャー・スタートアップ企業案件多数 ※会社員の方向けに副業紹介はできません |
2023年6月16日時点の各社公開求人をもとに作成
表の求人数は公開求人数ですが、エージェントの保有案件の大半はWeb上に掲載していない「非公開求人」です。
非公開求人は、エージェント担当者とのカウンセリング時に希望の条件を伝えると、案内される場合が多いです。
目次 (PRも含まれます)
機械学習エンジニアが副業案件を獲得する方法
機械学習エンジニアが副業案件を獲得するには、以下の方法があります。
- エージェントを使う
- 企業に直接営業する
- SNSで営業する
それぞれ詳しく説明します。
エージェントを使う
前述のとおり、案件を獲得するならフリーランス向けエージェントを活用するのが最もおすすめです。
機械学習エンジニアの案件の内容は、以下の通りです。
- 機械学習を利用したシステム開発
- サービス改善や機能追加
- ビッグデータ解析によるビジネス上の予測や推定
- チャットボットやレコメンドシステムの開発
機械学習の案件ではマーケティングに関わる機会も多く、エンジニアとしてだけではなく、マーケターとして有益な経験も積むことが可能です。
また機械学習やディープラーニングの案件で、大規模な開発プロジェクトに参画する案件も多くあります。
プロジェクトマネジメントやコンサルタントなど、AI分野の上流工程に関する求人ニーズも単価が高く、有益な経験が積めるのでおすすめです。
機械学習を扱っているエージェントの月単価は、45〜90万円のものが多く、非常に高額です(2023年6月16日時点)。
企業に直接営業する
企業への直接営業で案件を獲得するのは難しいでしょう。
なぜなら、機械学習エンジニアを採用する際は、企業側も慎重になるからです。
その理由としては、以下のようなものが挙げられます。
- 自社に機械学習案件を開拓する営業力がなく、エンジニアを活用しきれない
- AI技術には過剰な期待が寄せられているため、成果が出ないと発注元からクレームが出ることも多い
信頼のない機械学習エンジニアは採用されにくいと言えます。
したがって、副業初心者が企業に営業するのはおすすめできません。
信頼が構築されていない状態で営業すると冷たく断られることが多く、慣れていない人はその段階で心が折れてしまうでしょう。
また案件を獲得するには、何十社も営業をする必要があります。
直接営業は成功率が低いうえに時間がかかるので、エージェントを活用した方が遥かに効率良く案件を獲得できます。
もし直契約を狙いたいのであれば、直営業よりも知り合いなどの人脈を使って紹介してもらった方が良いと言えます。
SNSで営業する
機械学習エンジニアとして働き、経験を積みながらSNSで情報発信して案件を取る方法もあります。
この戦略を取る場合は、普段から役立つ知識などをSNSで情報発信して信頼性を高めておくことが大切です。
価値の高い発信を続けていれば、営業をかけても成約に持っていける可能性が高くなります。
さらにQiitaなどで技術系のブログ記事を書いて発信しておけば、案件獲得のルートを増やせます。
しかし、SNSを育てるにはそれなりの労力と時間がかかります。
現場で経験を積みながら、コツコツと自身の実力を証明できるSNSアカウントに育て、そこから営業を開始すると良いでしょう。
SNSは長期目線で運用することが非常に大切になってきます。
機械学習の副業案件探しにおすすめのエージェント
機械学習の副業案件でおすすめのエージェントは、以下の2つです。
- レバテックフリーランス
- ITプロパートナーズ
順番に見ていきましょう。
レバテックフリーランス
画像はレバテックフリーランス公式サイトより引用:https://freelance.levtech.jp/
公開求人数
(現在募集中の案件)86244件 (2024年09月08日現在) 機械学習の
公開求人数1261件 (2024年09月08日現在) マージン率 非公開 対応地域 東京・神奈川・埼玉・千葉・大阪・兵庫・京都・愛知・福岡 強み ・週4日~稼働の案件、リモート案件多数
・カウンセラーの専門性が高く、幅広く相談に乗ってくれる
・高単価な案件が多い公式 https://freelance.levtech.jp/
※レバテックフリーランスの案件は実務経験必須(週3以下の案件は特にハイスキルが求められます)
レバテックフリーランスは、エンジニア系の案件に特化したエージェントです。
機械学習エンジニアやデータサイエンティストの仕事内容への理解が深いスタッフが支援してくれるので、「こんな技術を使っている会社で副業したい」などの専門的な相談もOK。
案件数も豊富で、無料登録すればさらに非公開案件も紹介してもらえます。非公開案件の中には魅力的な穴場案件が数多く眠っているので、ぜひ登録しておきましょう。
レバテックフリーランスの大きな魅力は、以下の2つです。
- 業界最高水準の案件単価
- キャリアコンサルタントの質が高い
①業界最高水準の案件単価
レバテックフリーランスでは、業界最高水準の高単価案件を多数取り扱っています。
②キャリアコンサルタントの質が高い
レバレジーズ株式会社のノウハウが共有されているので、エンジニア業界に精通したエージェントがサポートしてくれます。
また、誰がどの案件をサポートしたかも一目瞭然なので、安心して相談することができます。
機械学習に関する副業案件例としては、以下のような募集が見つかりました。
月額単価 950,000円/月 職務内容 ・システム連携アーキテクト案件において、
主に下記作業をご担当いただきます。
-課題解決に向け必要となるAI技術の開発
-取得したデータの分析
-多変量解析
※担当範囲は、スキルや経験および進捗状況により変動いたします。求めるスキル ・機械学習エンジニアとしての経験2年以上
・信号処理技術の開発経験1年以上
・実データを用いたデータ分析経験歓迎スキル・機械学習分野の専門書や学術論文を読み理解するために必要な数学の知識
・顧客とのコミュニケーションを通じた課題の理解と解決手段の検討案件URL 【機械学習/Python】システム連携アーキテクト開発の求人・案件
(2024年08月23日 現在)
ITプロパートナーズ
公式サイト:https://itpropartners.com/
公開求人数 5014件 (2024年08月23日現在) 機械学習の
公開求人数187件 (2024年08月23日現在) マージン率 非公開 対応地域 東京・神奈川・埼玉・千葉・大阪・兵庫・京都・愛知・福岡 働き方 週2-3案件、リモート案件多数 公式 https://itpropartners.com/
ITプロパートナーズの主な特徴としては、以下の2つがあります。
- 『直請案件』だからこその高単価
- リモート、週1日〜・土日/平日夜稼働OKの案件が多い
『直請案件』だからこその高単価
ITプロパートナーズ公式サイトより引用(https://itpropartners.com/)
ITプロパートナーズで取り扱っている案件は『直請』が多く、他のエージェントと比較しても高い傾向にあります。
※直請案件とは、間にエージェント以外の仲介会社を挟まず、直接クライアントと契約している案件のことを指します。
リモート、週1〜/土日・平日夜稼働OKの案件が多い
ITプロパートナーズ公式サイトより引用(公式:https://itpropartners.com/)
ITプロパートナーズでは、他のエージェントと比較して週1日〜、土日や平日夜でも稼働できる案件を多く取り扱っています。
特に週1〜の案件は他のエージェントではなかなか見つけにくいのが現状です。
「まずは少ない稼働日数で副業を始めたい」という人は、ITプロパートナーズに相談してみましょう。
実際の案件例は以下の通りです。
案件名 | 【Python/Git】DX事業における機械学習エンジニアの案件・求人 |
---|---|
月額単価 | 〜1,000,000円(週2日〜5日) |
職務内容 | ■ミッション 【募集背景】 DX事業の受注が想定よりも順調なため、増員募集となります。 【想定業務内容】 クライアントから獲得したDXプロジェクトのうち、AI-PoCプロジェクトにおける技術検証業務 L AIアルゴリズムを用いたデータ分析・検証 L 分析・検証結果のドキュメンテーション ※ 最先端のAIアルゴリズムをパッケージとして利用できる状態となっておりますので、 0から論文実装する必要はなく既存モジュールの組み合わせにより分析ができる環境となっております ※ 候補案件が複数あるため、詳細は面談時にお伝えできればと思います [案件例] ・金融系企業における生成AI活用システムのPoCプロジェクト ・人材系企業における映像解析AI活用システムのPoCプロジェクト ・etc. 【使用技術詳細】 ・言語:Python ・Deep Learningフレームワーク: PyTorch ・OS:Linux 【組織/チーム構成】 1プロジェクト5名前後で、PM、AIエンジニア、ソフトウェアエンジニアで構成されています。 |
求めるスキル | ■必須スキル: ・Pythonをもちいた開発経験 ・Git等開発ツールの知識と実用経験 ・機械学習の社会実装に対する強い関心・興味 ・プロジェクトにおいて必要なチーム内のコミュニーケーション能力 ・課題解決のための検証を設計・実施する能力 ■尚可スキル: ・Deep Learning、特に画像認識分野における専門性 ・AIのプロジェクトにおける実務経験 ・最先端研究・論文の実装経験 ・Kaggleや競技プログラミングで上位入賞の実績 ・研究のような仮説・検証サイクルを回した経験 ■求める人物像: 研究開発やPoCが得意な方も、事業会社での経験が豊富な方も、広く活躍できる環境です! |
案件URL | 【Python/Git】DX事業における機械学習エンジニアの案件・求人 (2024年08月23日 現在) |
機械学習の副業案件例
機械学習の副業案件にはどんな案件があって、報酬の相場がどれくらいなのかを確認していきます。
実際に機械学習の副業案件をいくつかピックアップして紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
※今回紹介する案件は募集を終了している可能性もあります。最新の案件例が見たい人はエージェントに登録したうえで、詳細を確認してみましょう。
案件例①
月額単価 950,000円/月 職務内容 ・大手企業のDXプロジェクトの推進において、
データサイエンティストとして携わって頂きます。
・グループ内の数百ある各事業会社の要件を実現していくため、
AIやIoTの技術なども使いながら、少人数でPoCを回して頂きます。
・データ分析だけでなく、サービスの改善提案まで担当して頂きます。
・ご経験がある方は、アーキテクチャ設計や技術選定、
及びデータ分析基盤の構築なども併せて依頼されることがございます。
※担当範囲は、スキルや経験および進捗状況により変動いたします。求めるスキル ・統計、機械学習によるデータ分析の実務経験5年以上
・大規模サービスに携わった経験
【下記から1点必須】
・機械学習エンジニアの実務経験
・DXの実務経験
・PoCから商用化の実務経験
・ビジネス課題から要件に落とし込んだ実務経験
・研究開発の実務経験
・確率や統計および機械学習の研究経験
・ログ分析によるサービス改善の実務経験
・関連分野で調査から要約までの実務経験
・教師あり学習、教師なし学習、強化学習の実務経験
・機械学習モデル構築の実務経験歓迎スキル・ディープラーニング、画像処理、自動運転などの
画像関連のデータ分析経験
・ビジネスレベルの英語
・PMまたはコンサルタントの経験案件URL 【データサイエンティスト】大手企業DX開発の求人・案件
(2024年08月23日 現在)
案件例②
月額単価 550,000円/月 職務内容 ・発達障害の特性を持つ乳幼児の動画データ解析に携わっていただきます。
・下記を行っていただきます。
-機械学習、深層学習モデルの開発
-動画や音声を元にしたデータ解析求めるスキル ・Pythonを用いた開発経験2年以上
・深層学習、機械学習モデルに関する論文やレポジトリをもとにした開発経験歓迎スキル・GoogleCloudPlatform、GoogleClooudStorageなどの使用経験
・FFmpegを用いた実務経験
・音声ファイルの取り扱い経験案件URL 【副業/Python/データマイニング】未就学児バイタルデータ解析の求人・案件
(2024年08月23日 現在)
上記の案件はあくまでも一例なので、自分のスキルや実績に合わせて案件を探してみてください。
AIの副業を探すなら以下Catch the Web Mediaの記事も参考にしてみてください。
機械学習の副業で多い仕事内容
機械学習の副業で多い仕事内容には、大きく分けて以下の4つがあります。
- データ分析案件
- 既存のシステムへの機械学習の導入
- 機械学習を活用した新規サービスの開発
- 機械学習講師
それぞれ詳しく説明します。
データ分析案件
メディアやSNSといった、マーケティングのデータ分析に関する案件が多いです。
さらに技術顧問などの案件であれば、比較的高単価が期待できます。
自身の専門性を活用し、ビジネスの核となるマーケティングで貢献できれば、大きなやりがいを感じられるでしょう。
既存のシステムへの機械学習の導入
既存システムへの機械学習の導入も、よくある副業案件の1つです。
近年では、さまざまな分野で機械学習を用いたサービス・ツールが展開されています。
機械学習が導入されることで、効率化できるシステムは多いです。
いまだに導入が進んでいない業界も数多くあるため、潜在的な需要が数多く残されています。
機械学習を活用した新規サービスの開発
ビッグデータを活用したいと考えている企業が増えているため、機械学習を取り入れた新規サービス開発の副業案件は多数存在します。
たとえば、以下のようなアプリです。
- ユーザーに自動でコンテンツをおすすめする、TikTokのようなアプリ
- 画像認識で健康的な食事を指導するアプリ
サービスをゼロから立ち上げる経験は、エンジニアにとって大きな財産になります。
機械学習講師
機械学習エンジニアはまだ人材不足です。
教育体制を整えることが急務のため、機械学習を教える講師も非常に需要のある副業です。
たとえば、以下のようなスタンスの案件が増えてきています。
- 教室で複数の生徒を対象とした講義
- Zoomなどを活用したマンツーマンの講義
機械学習エンジニアとして企業研修に参画することができれば、高収入を目指すことも可能です。
下記の記事で、機械学習の業務委託について詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
機械学習の副業の需要
機械学習エンジニアの需要は高まっており、副業としての求人も増えてきています。
近年はIoTやクラウドの発達により、大量のデータを容易に集められるようになりました。
多くの企業がビッグデータの活用に注目しているため、将来的にはさらに副業案件が増えると考えられます。
なかには月額100万円前後のものもあり、一部の企業ではすでに機械学習エンジニアの強いニーズがあることがわかります。
企業のAI導入が進んでいる
AI(人工知能)の発展がめざましい近年、世界ではさまざまなサービスへの導入が始まっています。
しかし、日本における企業のAI活用率は4.2%とまだ低いです。
業界別に見てみると金融業での導入が盛んな一方で、サービス業や流通業では導入が進んでいません。
GDPランキング上位のアメリカ・中国・フランス・ドイツ・スイス・オーストリアと比べ、日本のAI導入率は最も低いパーセンテージとなっています。
ボストンコンサルティンググループ(2018)の調査15では、我が国を含む7か国で企業のAI導入状況の各国比較を行っている。AIアクティブ・プレイヤー16の国別の割合は、中国が圧倒的に高く、我が国は7か国中最低となっている(図表1-2-2-9)。産業別にみると、我が国ではテクノロジー/ メディア/ 通信(60%) と金融(42%)では7か国平均との差が比較的小さいものの、その他の産業では差が大きく、後れを取っている状況となっている(図表1-2-2-10)。
他国に比べてAIの導入が遅れているだけで、これからビジネスに導入する動きが加速していく可能性が高いです。
少子高齢化が進み労働人口が減り続けている日本において、AIによる省人化は避けて通れません。
そのため、今後はさまざまな分野で導入が進んでいくと予想されます。
以下のような「AI導入のメリット」を見ても、需要が加速することは間違いないでしょう。
- 人手不足の解消
- コスト削減
- 作業効率向上
- 安全性向上
- 顧客・従業員の満足度向上
また日本において、AIの普及率が低い原因は「人材不足」にあります。
これだけテクノロジーが発達した現在においても、日本はIT化に大きな遅れを取っていると言われてきました。
それは機械学習エンジニアにおいても同様です。
つまり需要がないからAIの導入率が低いのではなく、導入できる人材がいないから導入率が低い、という理解が正しいでしょう。
機械学習人材が圧倒的に不足している
人手不足の主な背景は、AIやデータサイエンスの分野そのものが近年急速に発展したためです。
高まったデータ分析者への需要に対し、人材の供給が追い付いていないという現実があります。
以下のように、今後のIT人材不足はますます深刻化するという情報もあるほどです。
IT人材の不足は、現状約17万人から2030年には約79万人に拡大すると予測され、今後ますます深刻化。
特に、ベンダー・ユーザー双方において、サイバーセキュリティ対策を講じる人材のほか、AI等を使いこなして第4次産業革命に対応した新しいビジネスの担い手となる高度IT人材の育成が急務。
データから有意義な知見を引き出すには、以下の知見を持った人材が欠かせません。
- データサイエンティスト
- プロジェクトの企画や管理をする、プロジェクトマネジャー
- データ基盤を整備するデータアーキテクトなど、さまざまなスキルを持った人材
しかし、こうしたハイレベルな人材はなかなか育ちにくいものです。
日本では、データ分析人材を育成する教育機関の数が限られているのが実情です。
2022年現在の日本でデータサイエンスの学位を取得できる大学は、横浜市立大学・滋賀大学・武蔵野大学などごくわずかです。
米国のデータサイエンス教育は日本よりもはるかに充実しているので、この差を埋めることが日本の国際競争力向上には必須と言えるでしょう。
しかし、日本にも希望は残されています。
日本の場合は少子高齢化が進んでいるので、逆にこの状況をうまく活用することが重要になります。
介護や農業の人材不足など、少子高齢化社会ならではの課題をAIの力で解決し、その技術を他国に売り込めば、技術大国日本の復活もありえます。
日本経済のさらなる発展を促すためにも、AI人材の教育環境整備は緊急の課題です。
在宅・リモートワークの普及
民間企業における在宅・リモートワークは、新型コロナの感染拡大に伴い、急速に導入が進んでいます。
東京商工リサーチが企業を対象に調査したところ、以下のように在宅・リモートワークの導入率が推移しています。
- コロナ前の在宅・リモートワーク導入率は17.6%
- 1回目の緊急事態宣言時には56.4%へと上昇
- 緊急事態宣言解除後には導入率が31.0%に低下
- 2回目の緊急事態宣言時には38.4%に再上昇
上記のように、これまでなかなか在宅・リモートワークの導入が進まなかった状況が、コロナによって一変しました。
モバイルワークやサテライトオフィスワーク、在宅ワークなど、会社に囚われない働き方が一般化しつつあります。
優秀な社員の離職を防ぐためにも、今後ますます企業は柔軟な働き方に力を入れていくと考えられます。
機械学習の副業の収入・単価目安
機械学習エンジニアの副業案件の平均時給は、3,000円ほどです。
クラウドソーシングでは2,000円ほどが相場で、エージェントと比較すると、あまりおすすめできません。
高度な知識を持っているのであれば、最低でも時給3,000円以上で働くことをおすすめします。
エージェントを利用すれば、月単価80万円もの案件もあります。
平均時給は5,000円程度と、クラウドソーシングに比べて2倍以上の時間単価です。
この条件であれば、週2日間で5時間ずつ働くだけでも、50,000円の収入が得られます。
月に換算すると月収20万円となり、たった週2日間・5時間働くだけで生活に十分な副収入が得られるわけです。
前述のとおり、副業でも高単価の募集が行われているので、高い技術力があれば十分に稼ぐことが可能です。
本業の隙間時間を有効活用すれば、スキルアップしつつAIエンジニアとして年収を大幅に高めることもできます。
未経験から機械学習の副業案件を取るのは難しい
実際に調べてみると分かりますが、機械学習に求められるスキルのレベルは非常に高いです。
そのため基礎学習を積み重ねて、現場で経験を積む必要があります。
機械学習のレベルは高い
機械学習の副業案件が獲得できる最低条件は、「機械学習のプロジェクトで開発経験があること」です。
そのため未経験からの副業はほぼ不可能です。
バックエンドエンジニアとして就職するのがおすすめ
未経験者が機械学習エンジニアとして将来副業をしたいのであれば、まずはバックエンドエンジニアとして就職するのが最短ルートです。
- フロントエンドエンジニア:デザイナーが設計したデザインにしたがい、ユーザーが使用する部分(フロントエンド)を設計・実装する
- バックエンドエンジニア:ユーザーから見えない部分(バックエンド)を設計・実装する
またバックエンドエンジニアに就職するのであれば、プログラミングスクールに通うのがおすすめ。
なぜならスクールでは、転職するうえで網羅すべき知識のみを凝縮されたカリキュラムを受けられるからです。
まずはバックエンドの学習から始めて、就職できるレベルを目指しましょう。
そこから機械学習エンジニアへとジョブチェンジするのが、最も再現性の高い戦略です。
しかし、テックアカデミーであればパーソナルメンターと一緒に学習に取り組むことができるため、挫折率も大幅に減らすことができます。
Railsでも Laravelでも良いので、ぜひバックエンドのフレームワークから学習をスタートしてみてください。
学習を継続して実力を磨いたら、バックエンドエンジニアとして現場に入りスキルを磨きましょう。
機械学習で副業するのに必要なスキル
機械学習で副業するのに必要なスキルは以下の通りです。
- Python
- Pythonフレームワーク
- 機械学習(ディープラーニング)の知識
- データ分析の知識
- データベースの知識
- 数学・統計学の知識
Python
Pythonは、1991年にオランダ人のグイド・ヴァンロッサムというエンジニアによって「趣味の延長」で開発されました。
イギリスBBCのコメディ番組『空飛ぶモンティ・パイソン』がPythonという名前の由来です。
Pythonは、機械学習・ビッグデータ解析など最先端分野の開発に強い言語です。
一方で、データ解析に特化したR言語とは異なり、アプリ開発にも広く使われている側面があります。
ただ開発者であるグイド・ヴァンロッサム氏は、以下のようなコメントを残しており、アプリ開発にPythonが使われることに対してはネガティブです。
「モバイルOSが期待しているアプリと比較すると、Pythonは巨大で遅い。また消費電力も大量であるため、Pythonでコーディングすると、すぐにバッテリーが底を尽くとともに、あっという間にメモリーを使い切ることになるだろう」
上記のコメントからも、やはりPythonは主に数値計算能力(機械学習やビッグデータ解析)に強い言語であり、その領域で活用した方が良いと言えます。
またこちらの言語で必要な知識は、以下の通りです。
- 基本的な処理(条件分岐、繰り返し処理)
- 関数の定義
- オブジェクト
- 各種ライブラリの利用
上記のように機械学習といえど、勉強するべき項目は他のプログラミング言語と大差ありません。
この分野の場合はプログラミング言語の理解よりも、数学の理解が重要になります。
Pythonフレームワーク
以下の3つのフレームワークが有名です。
- TensorFlow
- PyTorch
- Keras
それぞれ解説します。
TensorFlow
TensorFlowは、GoogleのGoogle Brainチームによって2015年に開発されました。
ディープラーニングフレームワークのなかで、現在最も人気のあるフレームワークです。
Googleが開発したフレームワークなので、GmailやGoogle翻訳などに使われています。
TensorFlowの「Tensor(テンソル)」とは多次元配列のことです。
多次元配列とは、一次元配列以外の配列を指します。
具体的には、二次元配列・三次元配列などが「Tensor(テンソル)」に当たります。
TensorFlowは、データの読み込み、前処理、計算、状態、出力といった処理に対して、「多次元配列 = Tensor(テンソル)」を扱っているのが大きな特徴です。
フレームワークの利用例は、以下の通りです。
- 顔認識
- 音声認識
- 被写体認識
- 画像検索
- 画像を認識して文章化
- 自動運転車
上記のように、TensorFlowはさまざまな用途に利用されている機械学習の代表的なフレームワークと言えます。
PyTorch
PyTorchとは、Facebookが開発を主導した、Python向けの機械学習フレームワークです。
以下のようなメリットがあります。
- 直感的にコードを書ける
- 参照リソースが豊富
- デバッグが容易
- コミュニティが活発(情報が豊富)
- 動的な計算グラフの構築が可能
PyTorchとTensorFlowで最も異なる点が「動的な計算グラフ」の構築です。
計算グラフとはニューラルネットワークの「設計書」のようなものです。
計算の過程をグラフで視覚化したものを「計算グラフ」と言います。
抽象的な説明をしても意味がわからないと思うので、ごく日常的に行われる計算を「計算グラフ」で表現して理解してみましょう。
以下の図は「スーパーでオレンジを買う時の計算」を計算グラフにしたものです。
「x3、x1.1」は「乗算ノード」と呼び、「104円」は「入力」と呼びます。
このような計算グラフを構築する際に、TensorFlowとPyTorchには大きな違いがあるのです。
TensorFlowは「計算グラフを事前に構築してコンパイル後に実行する」という「静的」な方法をとっています。
それに対し、PyTorchでは「その都度必要となる計算グラフを構築して実行する」という「動的」な方法をとっています。
TensorFlowは最初に計算グラフを定義する必要があるので、定義するとグラフは変更不可になり、実行時にノードを追加/削除することはできません。
一方、PyTorchは実行時に計算グラフの構造を変更できます。
したがって、実行時にその場でノードを追加/削除して、柔軟に変更を加えながら計算処理を行うことが可能です。
Keras
Kerasは、Pythonのニューラルネットワークライブラリです。
TensorFlowやTheanoなど、他の機械学習フレームワークを効率的に扱えるのがポイントです。
ユーザーフレンドリーな設計になっており、素早く簡単にモデルを作成できます。
Kerasのメリットは以下の通りです。
- 簡易なコード
- 構築が容易
Kerasはプログラミングの経験が少ない方でも、簡単にコードを書ける点が大きな魅力です。
またKerasでは、ニューラルネットワークの構築も簡易化されています。
上記2つの点から、Kerasはニューラルネットワーク初心者にやさしいライブラリです。
機械学習(ディープラーニング)の知識
機械学習エンジニアになるには、以下の学習項目を把握する必要があります。
- 機械学習の分類
- ディープラーニングの概要
- ディープラーニングの手法
- 社会実装
それぞれの学習項目は、以下の通りです。
機械学習の分類
- 教師あり学習
- 教師なし学習
- 強化学習
ディープラーニングの概要
- 機械学習とディープラーニングの違い
- ニューラルネットワークとディープラーニング
- 畳み込みニューラルネットワーク
- ディープラーニングのアプローチ
- ディープラーニングのデータ量
- 活性化関数
- 学習率の最適化
ディープラーニングの手法
- CNN
- 深層生成モデル
- 画像認識分野での応用
- 音声処理
- 自然言語処理
- RNN
- 深層強化学習
- ロボティクス
- マルチモーダル
- モデルの解釈性
社会実装
- AIプロジェクトの計画
- データ収集
- 加工・分析・学習
- 実装・運用・評価
機械学習に関しては、学ぶことが非常に多いので、長期目線での学習計画が必須になります。
データ分析の知識
データ分析に必要な知識は、以下の通りです。
- 原因思考(分析する問題の背景を理解する力)
- 技術選定(適切な分析手法を選択する力)
- 応用力(分析したデータを活用する力)
データ分析では「そもそもなぜデータ分析が必要なのか」を正しく把握する必要があります。
それができなければ、不要な業務をやることになりかねません。
またデータ分析を行なう問題そのものや背景を正しく把握し、データ収集方法・前処理・分析方法を綿密に計画する必要もあります。
さらに目的に合ったデータを導き出すために、多種多様な手段のなかから最適なものを選択できるよう、分析手法を熟知することも大切です。
そうやって適切な分析手法を用い、データを正しく分析できたら、最後は現場への落とし込みを行います。
データ分析は、分析した結果を企業の課題解決や目標達成に役立てるために行うものなので、データ分析そのものが目的となってはいけません。
そのため、導き出された結果をわかりやすくクライアントに伝え、ビジネスに応用する提案力が必要になります。
データベースの知識
機械学習エンジニアは、一言でいうと「大量のデータを解析して実用につなげる」職業です。
そのため、データベースに関する知識は必須。
以下のスキルがあれば、必要なデータをスムーズに抽出することが可能になります。
- データベースの種類(特にリレーショナルデータベースの理解)
- テーブルの構造
- テーブル間の関係
- SQL
数学・統計学の知識
データを分析するにあたり、統計学や数学の知識も欠かせません。
数学については、特に以下の知識が必要になります。
- 微分積分
- 線形代数
また統計については、下記の知識が欠かせません。
- 平均、分散
- 度数分布、確率分布
- 相関分析
- 回帰分析
数学や統計の知識には、次のような用途例があります。
特にマーケティングなど、クライアントのビジネスに対して貢献度の高い分野に活かせます。
分野 | 用途 |
教育 | 偏差値の計算 |
マーケティング | A/Bテストの分析 |
医療 | 新薬の有効性 |
機械学習で副業する際の注意点
機械学習をする際は、以下の点に注意しましょう。
- 本業とのバランスに注意する
- 収入が20万円を超えたら確定申告をする
1つずつ見ていきましょう。
本業とのバランスに注意する
副業に熱心になるあまり、本業を疎かにするのは本末転倒です。
ビジネスパーソンは信頼が命です。
将来的に独立したとしても、本業で頑張っていれば業務委託契約で継続的に仕事がもらえることもあります。
そのため、副業によって本業で信頼を失うのは非常にもったいないことなのです。
仕事が途切れない優秀なフリーランスエンジニアは、仕事の多くを知人経由でもらっています。
下記の記事でフリーランスの機械学習(AI)エンジニアについてさらに詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
収入が20万円を超えたら確定申告をする
副業で得た所得の合計が年間で20万円を超えた場合には、確定申告が必要になります。
ここでいう「所得」とは「収入から必要経費を差し引いた金額」のことです。
たとえば、副業の収入が30万円であったとしても、経費が15万円であった場合には確定申告は必要ありません。
- 「30万円(売上)-15万円(経費)=15万円(所得)」
逆に収入が20万円だったとしても、経費が無ければ所得が20万円となり、確定申告する必要があります。
なお、副業収入が20万円未満だったとしても住民税の申告は必要になるので、忘れないように注意しましょう。
機械学習の将来性
実はここ数年のコロナ禍により、プロジェクトの中止や撤退などで新規受注に苦戦するAIシステムの開発会社も多く存在しました。
しかし、全般的な傾向としては、ITによる効率化への投資意欲が高まってきています。
またマーケティングを成功させるためにも、近年ではSNSにもAIが活用され始めているのです。
最も代表的な事例としては「TikTok」が挙げられるでしょう。
TikTokの爆発的普及の原動力となったのは、ユーザー個人の嗜好に合わせ、コンテンツを最適化して配信するAIアルゴリズムです。
その仕組みのおかげで、無名の投稿者を一躍スターにするSNSへと育ち、多くのユーザーに愛されるアプリとなりました。
TikTokは中国の「ByteDance(バイトダンス)」が、大量のエンジニアを投入して磨いたAI技術の結晶とも言えます。
動画視聴時のアクションによりさまざまな観点からデータが取得・処理され、よりユーザーの興味を惹く動画をおすすめできるプラットフォームです。
TikTokが特徴的なのは、不用意にユーザーの行動を狭めない仕組みがあることです。
ユーザーの嗜好に合わせた動画を配信しながらも、多様なコンテンツが突発的に再生されるよう、アルゴリズムが工夫されています。
つまり、ユーザーが普段なら選ばない新しいジャンルの動画も時折再生され、それがさらにユーザーの好奇心を刺激する仕組みになっているのです。
この強力なアルゴリズムのおかげで、TikTokはアプリのダウンロード数ランキングであのFaceBookを抑えて世界1位となりました。
このようにAIをマーケティングに活用し、大成功している事例もあります。
またコンピュータのスペックが上がり、IoTやクラウド技術のおかげで、大量のデータの高速処理が可能になったことも、AI普及の追い風となっています。
そのおかげで、画像や音声、テキスト、時系列データなどをリアルタイムに解析する取り組みも行われるようになりました。
AI関連の市場規模は年々拡大を続けており、AIを活用したサービス提供が活発化しています。
また独立系ITコンサルティング・調査会社である、株式会社アイ・ティ・アールが行った「AI主要8市場規模推移および予測」によると、AI市場は面白い将来予測になりました。
同社によると、機械学習による売り上げ金額は、2020年度の513億3,000万円から、2025年度には1,200億円にまで到達する見込みとされています。
このように、機械学習は将来性が見込まれている技術分野なのです。
それを証明するかのように、近年ではAIに関連するシステム・サービスを導入する企業の増加も勢いを増しています。
したがって、機械学習エンジニアは将来性が大きく期待できる職種です。
まとめ
本記事では、機械学習エンジニアの方におすすめの副業案件サイトについて解説しました。
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